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一次情報で、世界は変わる

time 2025/07/31

一次情報で、世界は変わる

リハライフプラス所長の頼田です。

今回のタイトル、ちょっと大げさに聞こえるかもしれません。
しかし、日々デイサービスを運営する中で、この言葉の意味を痛感するようになりました。

もともとうすうす感じていたことではありますが、現場で利用者さんと関わり、スタッフと話し合い、地域の方と向き合うなかで、

「一次情報こそが、意思決定の軸になる」

そう実感する場面が増えています。

そこで今回は、
「一次情報が、デイサービス運営にどう影響するのか」
を、実際の体験談を交えながら深掘りしていきます。

サクッと読めて、かつ何かヒントになるような内容になっていると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。


 

一次情報ってなに?

まずは、「一次情報ってなんだ?」ってところから。

かんたんに言うと、
自分(わたし)が実際に見たり、聞いたり、感じたりした“生の情報”
のことです。

たとえばリハライフプラスの現場なら──

  • 利用者さんがふとこぼした一言
  • リハビリや歩行中の反応
  • ご家族のちょっとした表情やトーン
  • スタッフとの会話での気づき

こうした自分が直接見たり、聞いたものが「一次情報」です。

逆に、

  • 「○○さんがこう言ってたらしい」
  • 「ネットやテレビで見た情報」
  • 「ケアマネさんがこう言っていた」
  • 「家族さんが話していた」

のように、誰かを通して伝わってきた情報は二次情報・三次情報と呼ばれます。


一次情報がなぜ大事なのか?


結論、
「判断と行動の精度が上がる」からです。

責任者をやっていると、日々さまざまな事案に対して「判断したり、行動したり」する必要があります。

その判断の精度が高ければ高いほど、

  • トラブルが未然に防げる
  • 利用者さんやスタッフからの信頼が高まる
  • 店舗の数字にも直結する

つまり、
「判断・行動の質=会社の明るい未来」
と言っても過言ではありません。

二次情報や三次情報にはどうしても「フィルター」がかかります。
話を伝える人の主観や解釈が混ざるので、元のニュアンスが変わってしまうことがあるんです。

もちろん、二次情報や三次情報も参考になります。
しかし、人から聞いた話を鵜呑みにして動いた結果、思わぬ展開になったということも多くありました。


Before → Afterの例

① ケアマネさんからの紹介ケース

Before(二次情報)

「重介助・歩行困難・性格も難しい」と聞き、受け入れが大変そうだと構えていた。

After(一次情報)

実際にお会いすると、中等度介助で歩行器使用で見守りレベル。話好きでむしろコミュニケーションが取りやすい方だった。
➡ 二次情報のイメージで判断していたら、機会損失になっていたかもしれない。

② 他店舗のフォロー要請ケース

Before(二次情報)

「明日一日スタッフが足りない!ホールもリハビリも回らない」と聞いて、1日全振りでフォローを決定。

After(一次情報)

現地に行ってみると、本当に人手が必要なのは9〜11時の2時間程度。時間帯を絞ればより効率的なフォローができた。
➡ 部分的なサポートが正解だったケース。

③ 記録だけを見て判断したケース

Before(二次情報)

「歩行安定」と記録にあったため安心していた。

After(一次情報)

実際に見てみるとふらつきが多く、転倒リスクが高い状態。記録だけで判断していたら事故につながるところだった。

④ 業務効率化のケース

Before(二次情報)

「入浴介助が増えてきて業務時間内に間に合わない」とスタッフからの声。

After(一次情報)

送迎を見直し、入浴介助のスタート時間を早めることで多少解決できた。
➡ 現場で流れを見たからこそ改善策が出せたケース。

⑤ 「みんなが言ってる」と聞いたケース

Before(二次情報)

「業務が負担になってるってみんなが言ってる」とスタッフから報告。

After(一次情報)

よくよく聞いてみると、それを言っていたのはそのスタッフだけ。他のスタッフにとってはそれほど負担に感じていなかった。
➡ 「みんなが言ってる」は、主観の混じった二次情報であることが多い。直接ヒアリングして確かめることの重要性を再確認した。

⑥利用者さんの声を直接聞いたケース

Before(二次情報)

ケアマネさんから「利用者Aさんがデイに行きたくないと話していた」とTELで聞いた。

After(一次情報)

直接ご本人に話を聞くと「運動があまり好きでない。もっとリラックス中心がいい」と分かった。
➡ 本人の希望を把握し、サービス内容を調整することで継続利用につながった。

どうでしょうか?

けっこうあるあるな内容なのではないでしょうか。

この「Before(二次情報)→After(一次情報)」の違いがあるだけで、判断の軸が大きく変わります。
一次情報を取りにいくことは、未来のトラブルを防ぎ、チームの安心感を生む一番の近道なんじゃないかなと思います。


行動のポイントと、最後に伝えたいこと

何事もやってみないとわからない。

現場に足を運び、チャレンジして自分で体験してみることで、
今まで気づかなかった課題や改善のヒントが見つかります。
この“自分で感じた気づき”が、次の判断や行動の精度を上げてくれます。

一次情報の質を上げるミニチェックリスト

  • 必ず一度は現場を自分の目で見る
  • 記録や伝聞は“仮説”として扱い、現場で検証する
  • 不安や疑問は一次情報を取りに行って解消する
  • 観察→判断→結果→振り返りをチームで共有する

送迎中の渋滞も、
人から「渋滞多いよ」と言われているうちはピンとこないですが、
自分が実際にハマって焦って痛い目を見て初めて「これは気をつけよう、コースを変更しよう」となる。

責任者である自分が、

  • 現場で何を感じるか
  • どう判断するか

それが店舗のこれからの世界をつくっていくんだと思います。

もちろん、ピントがずれた判断をしてしまうこともあります。
その結果、チーム全体のパフォーマンスに影響することもあるでしょう。

でも、
一次情報を得る → 判断する → 結果を検証する → 修正する
この繰り返しで、少しずつピントは合っていきます。

そしてピントが合ってくると、判断の精度が上がり、スタッフや利用者さんの安心感も増していきます。

一次情報は、ちょっと手間がかかります。
でも、その一手間が未来のトラブルを防ぎ、チームの信頼をつくる大きな力になる。

今日の現場でも、
「自分の目で確かめる」
この意識を持ってみてください。

きっと見える世界が変わるはずです。

以上です!

ありがとうございました!

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